日本という国土に、美という概念が生まれたのは一体いつのことだろう。
紀元前1万5000年前にまでさかのぼるという縄文時代には、
既に美しい紋様が生みだされ、人々の暮らしのなかに息づいていた。
仏教が伝来すると、大陸の影響を受けながらも独自の感性が加わり、
無二の美的理念が形成されていった。日本人の精神性に深く根付く、
季節の移ろいや自然を愛で、しみじみとした情緒を尊ぶ心が生んだ世界観。
それは、仏画、水墨画、茶の湯の精神、障壁画、作庭や建築などの
高度に洗練された芸術様式が雄弁に物語っている。
そこでPenは、全国各地に散らばるさまざまな名勝や作品を、
エキスパートの解説のもと取材。さあ、未知なる日本美術の旅へ出かけよう。
●仏画 案内人|横尾忠則 美術家
●水墨画 案内人|板倉聖哲 東京大学東洋文化研究所教授
●茶の湯 案内人|木村宗慎 茶人
●建築・庭 案内人|藤森照信 建築史家・建築家
●障壁画・絵巻 案内人|山口 晃 画家
●伊藤若冲 案内人|辻 惟雄 MIHO MUSEUM館長
●縄文美術 案内人|石倉敏明 秋田公立美術大学講師
拡大誌面で見る、『洛中洛外図 舟木本』
【とじ込み付録】東京・京都・奈良 三大博物館の至宝。
誌名:Pen8/1号
発売日:2013/7/16
特別定価:630円(税込)