本を知る。本で知る。

ハーバード、カプラン教授の「キャリア相談室」。

 著者は、ハーバード・ビジネス・スクール教授。ゴールドマン・サックスに22年間勤務し、最後は副会長まで務めたその経験を生かし、MBAプログラムでさまざまなリーダーシップ講座を担当している。
 原題は、「WHAT TO ASK THE PERSON IN THE MIRROR」。「鏡のなかの自分に何を問うべきか」である。問いをいかに立てるか、それへの道筋を自分なりに見つけ出すことがテーマである。問いを発見できれば、おのずと先が見えてくる。つまり以下のようなサイクルである。適切なタイミングで問いを立て、状況を浮かびあがらせ、問題を分析し、行動計画を練り実行する。優秀なリーダーほどこのサイクルを確立し習慣化している。では、これを実現するための7つの課題を示そう。
①  会社の未来像を描く――会社の土台となるビジョンと優先事項の確立こそが会社の進むべき道筋を明確にする。
②  時間を管理する――ビジョンと優先度の高い仕事にきちんと時間を割り当てる。
③  フィードバックを活用する――コーチングとメンタリングを駆使して部下を育てる。メンタリングとは、カウンセリングやキャリア・アドバイスをするもの。
④  幹部候補の部下を育てる――将来会社を担うことが期待される部下に適切なポジションを与え、権限を委譲し、自らはもっと会社にとって重要な業務に専念する。
⑤  迷走した組織を正す――かつて通用したやり方も時代とともに色褪せる。軌道修正が必要なとき、慣行的な業務やシステムへの執着を断ち切り、白紙の状態から会社を設計し直す。
⑥  部下のお手本となる――自らの発した言葉や行動が部下にメッセージを送っていることを意識する。言葉と行動に整合性を持たせ、自らの信念や価値観を適切に部下に伝える。
⑦  自分の能力を開花させる――自分の強み、弱み、やりたいことを把握し、自分のベストを発揮すると同時に、部下にも同じ考え方を身につけさせる。

書名:ハーバードの“正しい疑問”を持つ技術 成果を上げるリーダーの習慣
著者:ロバート・スティーヴン・カプラン
訳者:福井久美子
発売日:2015/7/17
定価:本体1600円(税別)

ビジネスの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?