3月17日(2019年)に内田裕也さんが、前年9月に亡くなった妻の樹木希林さんの後を追うように息を引き取った。そんな中、希林さんが33歳の時の「伝説の対談」が本になった。
本書『心底惚れた』(中央公論新社)には、渥美清、五代目中村勘九郎、いかりや長介、草野心平、荒畑寒村、萩本欽一、つかこうへいら12人の「異性」が登場する。聞き手の希林さん(当時の芸名は悠木千帆)は、相手に遠慮なく切り込んでいく。
当時、20歳だった勘九郎(現在の勘九郎の父)には「セックスは最高だと思うことありますか。おぼれたりする時期というの、あります、今? 何日間もみたいに」とずばり尋ねる。
また、当時42歳だった年長者の米倉斉加年(よねくらまさかね)とのやりとりはこうだ。
悠木「セックスについて願望なんていうのありますか。処女を犯してみたいとか」過激な質問を軽くいなされている。そんな若気の至りの時代も彼女にあったのだ。
米倉「あまりないな」
当時72歳の詩人、草野心平には「性欲というの、年をとるとどうなるんでしょう、女の人の場合」と尋ね、「やっぱり少なくなるんじゃない?」と答えた草野に「でも、ありますよね、年とっても」と切り返す。
対談の後の「悠木千帆の一言」で、草野に男の色気を感じた、と書いている。それは若さや容姿ではなく、「恥じらいから生まれるものだと思っています」。題名の「心底惚れる」はここから取ったものだ。
希林さんのことばを集めた本と読み比べると、若い時期の対談だけに、より攻撃的な姿勢が目立つ。「もう絶対あれとは対談するな」とも言われたというが、芸能界という世界に身を置きながら、自己の尊厳を重んじ、孤高とも言える生き方をつらぬいた希林さんの原点がここにある。内田裕也さんとの結婚生活についてあけっぴろげに語るシーンも印象的だ。
この対談集には、相手との間合いをはかり、一気に切り込む裂ぱくの気合いが感じられる。人間関係が希薄とも言われる今こそ、幅広い世代の方に読んでいただきたい。
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