古都の街並みにしっくりと合う古民家カフェ。全国2000軒以上のカフェや喫茶店を訪れてきた「喫茶写真家」、川口葉子さんの著書『京都 古民家カフェ日和』(世界文化社)が4月16日に発売された。
古民家は、かつては京町家、お茶屋、銭湯、旅館など、そこで生活していた人たちになくてはならない場所だった。本書では、築250年になる茅葺屋根の家から昭和住宅まで、ひっそりと歳月を重ねた43軒の物語を紹介する。
カフェや喫茶店の魅力を発信し続ける川口さんならではの視点も見所。こだわりの珈琲やスイーツはもちろん、京都という街を見守り続けた建物と店主との出会い、店のコンセプトなどをていねいに取材している。
下の写真は七条河原町、平安から鎌倉にかけて多くの仏師が居住した「七条仏所跡」の近くにある古民家カフェ「aotake」だ。大正元年に建てられたというから、築100年以上はたっている。
20年間空き家だったこの家を、店主の田中さんが自ら全面改修を行った。和紙で隠れていた土壁を補修し、古い町屋の解体工事現場へ幅の狭い床板を譲り受けに行ったという洗練された室内に、銘柄を厳選したお茶の香りが広がる。
本書の目次は下記の通り。
第1章 お茶の香りを聞く
第2章 暮らしの記憶
第3章 旅人の記憶
第4章 コーヒーの時間
第5章 甘い歳時記
第6章 出会いと再発見の場所
京都では、寺社や美術館などの観光名所はもちろん、裏路地にひっそりとたたずむ古民家でも歴史を感じることができる。次の京都旅行では、いまと昔が同居する古民家カフェを訪れてみてはいかが。
■川口葉子(かわぐち ようこ)さんプロフィール
ライター、喫茶写真家。全国2,000軒以上のカフェや喫茶店を訪れてきた経験をもとに、多様なメディアでその魅力を発信し続けている。著書に『東京 古民家カフェ日和』(世界文化社)、『京都カフェ散歩 喫茶都市をめぐる』(祥伝社)、『東京の喫茶店』(実業之日本社)他多数。
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