テレビ番組『ヒルナンデス!』(日本テレビ)やおしゃれ着洗剤のCMなどでおなじみのスタイリスト・小山田早織さん。スタイリストだからプライベートの服も着ないものがあるくらい大量に持っているのでは......と思いきや、意外にも着ない服が一着もない「稼働率100%のクローゼット」を作っているという。そんな小山田さんが、クローゼットの整理のポイントや着回しのコツ、スタイリストならではの審美眼で厳選した収納アイテム、インテリアなどを一冊にまとめたのがこちらの本。
小山田さんも最初からスッキリとしたクローゼットを作れていたわけではない。以前は、洋服を収納するために月々8万円の賃料を支払い、アパートを借りていたこともあるという。しかし、アパートの取り壊しに伴う立ち退き要求を機に心機一転。ダンボール箱100個分の服を処分し、試行錯誤の末、稼働率100%のクローゼットを作り上げることに成功したそうだ。本書で紹介されている小山田さん流の片付け方法を実践することで、身の回りがスッキリするだけでなく、生き方についても見つめ直す機会になる。
本記事では、小山田さん流「稼働率100%のクローゼット」を作るための10のルールとステップを紹介する。
稼働率100%クローゼットを作る際に必要なのは、「可視化」することだという。実際に小山田さんのクローゼットはすべての服が見える状態になっている。こうしておくことで「あれ、こんな服持っていたんだ」という状態がなくなる。
また、小山田さんはファッション誌で「10着で1か月着回しコーデ」のような企画を担当したことで、プライベートでも何十着もの服は不要だと気づいたそうだ。本当に好きな服だけに絞ることで、自宅で過ごす日はヨレたTシャツ姿、ということがなくなるのもメリットの一つ。
稼働率100%のクローゼットを作るのには、相当な時間がかかるのでは......と心配な人もいるのではないだろうか。小山田さんによると、1日2時間×3日で完成するという。ポイントは一気にすべての服を出して広げずに、最初は下着や靴下といった小さなアイテムから手を付けることだという。
次に、稼働率100%のクローゼットを作るためのルールを紹介しよう。1つは、「好きなモノ探し」だ。本当に自分の好きなモノだけに囲まれていれば、モノを増やさず大切にできそうだ。また、引き出しやラックにはパンパンに詰め込みすぎずに「5割収納」にして余裕を残しておく、というルールも。整理されて、見た目にも美しい。そして、「1つ買ったら1つ手放す」ことも意識しておきたいルールだ。
常に旬なコーディネートを楽しむコツは、適量の洋服を持ち、トレンドに振り回されずに程よく今っぽさを取り入れることです。そのためには、循環させる作業がとても重要となります。
「1つ買ったら1つ手放す」を意識していると、おのずとクローゼットは循環していく、と小山田さん。
ルールを理解したら、実践あるのみ! 具体的にどのように進めればいいかについても紹介されている。例えば、下着は3セット、靴下は5足に絞るなど、かなり具体的なアドバイスも。小山田さん自身もこれを実践しているという。「まずは服を色分けして、色ごとにアイテム分けをする」ことも重要なポイントだろう。色ごとに分けることで、持ちすぎているアイテムや逆に足りないアイテムなどが一目瞭然になる。
片付けをしている途中で手放すかどうか迷ったときには、"猶予BOX"で1週間寝かせることも実践的なアドバイスだ。迷ったアイテムをダンボール箱に入れて、1週間の間、まったく気にならなければ手放していいモノとのこと。
本書には他にも「小山田早織的名品リスト」、「片付けに行き詰まったら......」などのコラムも掲載されている。
本書を読むと、クローゼットに詰め込まれた、着ていない服や使っていないハンカチのことを思い出して一刻も早く片付けをしたくなる。断捨離やミニマリストに挫折した人にもおすすめできる一冊だ。
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