あなたは、自分の身体が好きだろうか? 自分の身体を見つめて、もっと仲良くなれるとしたら? そんなふうに、自身と身体の関係に着目した新たな切り口でセルフケアを捉えたのが、2023年3月23日発売の『不調が消えて、身体が整うセルフケア大全』 (大和書房)だ。
頭痛や不眠症、冷え性、花粉症、イライラする......など、よくある身体や心の不調を解消できるセルフケアの方法を、70個と豊富に紹介している。
著者の身体均整師・小柳弐魄(にはく)さんは、「痛みや不調は自分の身体を見つめ直し、もっと仲良くなるための『きっかけ』であり『ヒント』である」と説く。セルフケアを通して、自分の身体に目を向けたり実際に触れたりする機会が増えることで、身体や自分自身との関係が変わってくるのだそう。
目次は、以下の通り。
はじめに
プロローグ
1章「痛み」には、薬いらずですぐ効く、このセルフケア
2章「ちょっとした不調」を自力で取り除ければ、毎日がもっと快適に
3章「ストレス・疲れ」を自分で上手に捨ててスッキリ!
4章 あきらめていた「体質改善」にチャレンジしよう
5章 目指すは「健康美人」!自分でできる美容ケア
6章 賢く"燃やす・食欲セーブ"でパワフル「ダイエット」
7章 頭のいい人は「病気になる前に自分で治す」
8章 セルフケアで「しんどい心にさようなら!」
9章 身体の力を取り戻すために、毎日するといいこと
今回は、1章の「『痛み』には、薬いらずですぐ効く、このセルフケア」から抜粋し、日常で悩まされることが多いさまざまな身体の痛みに対処する、すぐにできるセルフケアの方法をいくつか紹介したい。
1章では、コリが原因の頭痛やこむら返り、肩こりや腰痛など計17もの症状に対するセルフケアの方法が、イラスト付きで豊富に紹介されている。
「ある程度は薬の力に頼りつつ、同時にセルフケアで改善を図っていくのが理想です」
よくある不調の中でも悩んでいる人が多そうなのが、コリによる頭痛。本書によれば、なんと日本人の3人に1人が悩まされているのだそう。
その対処法として効果的なのが、「頭痛体操」だ。日本頭痛学会がすすめている代表的なセルフケアだという。手順は以下の通り。
1. 正面をまっすぐ見て、視線は動かさずに、左右の肩を順番に前に出すようにして体を回す(2分程度) 。
2. 動かせる範囲で大きく動かすのがポイント。デスクワーク中に椅子に座ったままでもできる。
小柳さんによると、この体操には、首の動きが良くなり首まわりの筋肉がゆるむ効果があるそうだ。すると、頭に痛みを知覚させている神経が抑制されるため、頭部の血流のバランスも回復し頭痛が和らぐとのこと。
頭痛に加えて、多くの人を困らせるのが「腰痛」である。在宅勤務などデスクワークの時間が増え、座る時間が長いと起こりやすい。小柳さんの施術所に来る人も、半分以上が腰痛を抱えているそうだ。
主な原因は、腰まわりの筋肉のハリやコリ。それを解消するためのセルフケアが「腸腰筋ストレッチ」だ。
〈腸腰筋のストレッチ〉
床に膝を立てた状態から、左膝を90度に曲げる形で前に立てる。右脚は膝をついたまま後ろに伸ばしてキープする(3呼吸伸ばして、3呼吸休む×3セット)。反対側も同じように行う。
さらに、より簡単にできるものとして紹介されているのが、ベッドを使ったストレッチ。ベッドの端に片膝を乗せて、体を前に持っていきながら骨盤を前に押し出す。このやり方なら、おなか側の腸腰筋も伸ばせて、腰も押さえられるとのこと。
今回紹介したセルフケアはごく一部だが、本書では、膝の痛みやこむら返りから腱鞘炎まで、日常的に悩まされがちなあらゆる痛みに、自分で対処できるストレッチなどが多数掲載されている。いずれも特別な道具は必要なく、すぐにできるものばかりだ。本書を1冊、机の傍に置いておけば、より健康的な生活の第一歩になるのでは。
■小柳弐魄さんプロフィール
こやなぎ・にはく/身体均整師、鍼灸師、手技療法家、ボディデザイナー。一般社団法人身体均整師会理事、会長。舞踏集団「大駱駝艦」のメンバーとして舞台、映画などで活躍するも、稽古中の故障により芸能の道を断念。そのときの治療がきっかけで、身体均整法に出会う。東京医療専門学校、上海中医薬大学などで学び、2008年に都内で施術所「伊良林鍼灸均整院 −AFINA−」を開院。施術してきた人数は1万5000人を超える。現代語訳を担当した本に、『脊髄反射的療法』(兒玉林平編著、身体均整師会出版部)。
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