絵本作家ヨシタケシンスケさんが、子どもたちのことばを絵にしたらどうなる?
1981年に『一年一組せんせいあのね 詩とカメラの学級ドキュメント』(理論社)を刊行した元小学校教諭・鹿島和夫さんの「あのね帳」から、54篇をセレクトしてヨシタケさんの絵を添えた『一年一組せんせいあのね こどものつぶやきセレクション』(理論社)が2023年5月23日に発売される。鹿島さんは今年、87歳で亡くなった。
「あのね帳」は、鹿島さんと子どもたちの、いわば"交換日記"。くすっと笑える日常のシーンから、じーんとくる話、考えさせられる話まで、子どもならではの視点が光る。ことばを残した当時の子どもたちの表情を、現代っ子に人気のヨシタケさんがいきいきと描いている。
にんげん えぐさ たくや
せんせい
にんげんは
なんのためにいきているんですか
ぼくは
たっぷりあそんで
たのしむためだとおもいます
せんせいはどうおもいますか
よびかけ くぼ かつよし
ぼくは
がっこうがきらいなのに
おんがくかいのよびかけのとき
「がっこうはたのしいね」
っていうかかりに
なりました
■鹿島和夫さんプロフィール
かしま・かずお/1935年大阪府に生まれる。神戸大学教育学部卒業後、神戸市小学校の教員として勤務し、主に1年生を担任。日記ノート《あのね帳》をとおして、表現活動の実践に取り組む。学級ドキュメンタリー「一年一組」は芸術祭優秀賞を、「さよならダックス先生─大震災をくぐりぬけて─」は芸術作品賞・民間放送連盟賞最優秀賞を受賞し、ユニークな学級づくりが反響をよぶ。第14回北原白秋賞、第44回読売教育賞最優秀賞を受賞。2023年没。
■ヨシタケシンスケさんプロフィール
1973 年神奈川県に生まれる。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。『りんごかもしれない』で産経児童出版文化賞美術賞などを『もうぬげない』でボローニャ・ラガッツィ賞特別賞などを『つまんない つまんない』の英語版『The Boring Book』でニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞。ほか作品に『思わず考えちゃう』『あんなに あんなに』『日々臆測』など多数。2022 年には巡回展「ヨシタケシンスケ展かもしれない」がスタート。
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