気鋭のシェイクスピア研究者として注目される、北村紗衣さんによるエッセイが発売された。路地裏を散歩するように海外文学や洋画、洋楽を気軽に読み解いていく。
『英語の路地裏』(アルク)は、英語を学ぶにあたり、文化的背景を探求できる1冊だ。
本書は、有名な作品に触れながら英語圏の文化的背景を学んでいくカルチャーエッセイだ。雑学的な「路地裏」を抜けた後には、「広場」で著者自身が作問して解説する「大学入試英語長文問題」にも挑戦できる。
本書に出てくる「路地裏」のルート例は次の通り。
・『スター・ウォーズ』の世界が舞台のSFドラマ『マンダロリアン』で学ぶビジネス英語
・イギリスで最も人気のあるクリスマスソングからたどる罵倒語の歴史
・ティモシー・シャラメの会話を聞いてみよう~Apple TV+の広告
・ドラマ『シャーロック』のセリフ"marriage"はどんな結婚?
・アガサ・クリスティーの戯曲『そして誰もいなくなった』で読み解く仮定法
・世界中の喜怒哀楽に浸透したシェイクスピアのセリフ
・ヴィクトリア朝の教養人オスカー・ワイルドの英語が「簡単」なのはなぜか?
・ストリッパーズ、JFK、スターリン~オクスフォードコンマをどう教えるか? など
単に英語を学習するよりも、カルチャーを知っておくとより理解が深まる。英語のジョークの意味や、あの映画のあのセリフ、実はそういう意味だったのか――!という気づきもあり、楽しく読める。英語学習の合間のコーヒーブレイクにもおすすめの一冊。
■北村紗衣さんプロフィール
きたむら・さえ/武蔵大学人文学部英語英米文化学科教授。東京大学で学士号及び修士号を取得後、2013年にキングス・カレッジ・ロンドンにて博士課程を修了。専門はシェイクスピア、フェミニスト批評、舞台芸術史。ウィキペディアンとしても活動している。著書に『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち─近世の観劇と読書 』(白水社、2018)、『お砂糖とスパイスと爆発的な何か─不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門 』(書肆侃侃房、2019)、『批評の教室 ―チョウのように読み、ハチのように書く』(筑摩書房、2021)、『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード ジェンダー・フェミニズム批評入門』(文藝春秋、2022)など。
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