2023年12月15日、「予言獣」を集めた図鑑『予言獣大図鑑』(文学通信)が発売された。
「予言獣」とは、幕末や明治期に流行した、豊作や疫病の流行を予言したあと除災の方法を告げて消え去ったという異形の生物のこと。有名になった「アマビエ」の他にも多くの仲間が存在するという。
本書は、予言獣を再定義したうえで十二系統に分類し、それぞれの名称・別名・収載資料名・所蔵機関・資料形態・予言獣出現日・図版・翻刻・現代語訳を収録。図書館司書・アーキビストである長野栄俊さんが蒐集してきたものを中心に、150点以上の「予言獣」資料を掲載している。
執筆陣には、人面牛身の妖怪クダンの研究を牽引する〝クダニスト〟笹方政紀さん、小説家であり〝フォークロア・コレクター〟でもある峰守ひろかずさん、わが国屈指の〝予言獣ハンター〟岩間理紀さんらがいる。
非合法の印刷物=かわら版に登場したために、歌川国芳や水木しげるの妖怪画とは「完成度に雲泥の差」があるとされる予言獣たちの姿は、「ゆるキャラ」を思わせる何とも言えないもの。親しみやすい怪物たちのイラストに癒される1冊だ。
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