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見直される「悪役」 平清盛

今年の大河ドラマの主人公にもなっている、平清盛(1118年~1181年)。日本の歴史上、彼ほど長きにわたって「悪役」の評価を与えられ続けた人物は多くありません。

 国民的文学作品である「平家物語」で、悪逆非道の徒として叙述されたことが清盛のその後の評価を決定づけてしまいました。

 しかし、清盛の実績を丹念に追うと「悪役」にふさわしい「奢り高ぶる権勢者」としての清盛像にまつわる事柄は、そのほとんどが清盛の最晩年の行動に起因するにすぎず、「平家物語」の語る清盛のイメージはきわめて一面的であることを知ることができます。清盛はその後700年続く武家政治の原型をつくりあげた人物であり、後世の歴史に与えた影響の大きさは、けっして単純な否定的評価で片づけられるものではありません。

山川出版 日本史リブレット人25巻「平清盛」では、清盛の事績を追いながら、「武家政権の創始者」としての清盛の歴史的位置づけを明確にしたうえで、平安時代末期の歴史の激動が一人の政治家の評価を大きく転回させていく過程を叙述しています。

書名:日本史リブレット人25巻「平清盛」
著者:上杉和彦
定価:800円(税別)

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