【公開】犯罪組織を追い詰めるために使った、情報局員のスキル。

 前作『元ドイツ情報局員が明かす 心に入り込む技術』は、そのスリリングな情報工作とV人材（犯罪組織内の協力者）の心のひだを描き、一方ではターゲットとなる人物の心に入り込む細かな技術を披露することで、大好評のうちに版を重ねている。著者は、元ドイツ情報局員。レオ・マルティンという名前は、情報局員時代に使った10以上ある偽名のうちの一つで、今はちゃっかりとペン・ネームにしている。顔写真が出ているが、だいじょうぶかどうかは不明！

ストーリーはすべて著者の実体験にもとづいており、ドイツ情報局が何をしているのかもわかるというのぞき見的好奇心にも応えてくれる。ドイツは、トルコからの大量の不法移民に長年悩まされてきたが、ある犯罪組織が、不法入国者の手引きをしていることがわかった。その摘発のために前作に登場したV人材、ティホフに再び登場いただいて、証拠をつかむべく奔走することになる。

さて、その任務遂行のために必要なのが、相手がどんな性向をもっている人なのか、どんな思考パターンをもっている人なのかを見抜く洞察力である。それは相手の行動の正確な予測につながる。まず相手の性格（心）を分析し類型化していくことから始める。その類型化された人物像から、行動を予測するのだ。

類型化の例
・ルーペタイプなのか、広角レンズタイプなのか
・行動派なのか、交際派なのか、分析派なのか
・同一志向派なのか、変化志向派なのか
・ルーティン型なのか、フレックス型なのか
・あるいはそれらの混合型なのか

相手の心を瞬時に読み解く「情報員マニュアル」＆「情報員適性テスト」付き

書名：元ドイツ情報局員が明かす　心を見透かす技術
著者：レオ･マルティン
訳者：シドラ房子
発売日：2013/6/28
定価：1,680円（税込）