2023年12月21日、臨床薬理学者・中原保裕さんの著書『かかりつけ薬剤師と進める 50歳からの上手な薬の終(しま)い方』(Gakken)が発売される。
本書は、臨床薬理学者として第一線に立ち続ける著者が、薬の問題に悩む人に向けて、薬の本当の役割を知り、薬を選ぶ方法をまとめたもの。50代に入って、「薬漬け」にも「薬嫌い」にもならないための必携書だ。
高血圧の薬、睡眠薬、糖尿病の薬、痛風の薬、ステロイド......。50歳を過ぎると、薬を服用する機会は若い頃よりも格段に増える。
本書によると、薬が身近になる中高年期に大切なのは、処方された薬をなんの疑問もなく惰性で飲み続けたり、逆に気分で飲まなくなったりしないことだという。著者のもとにも、本当に必要な薬を「危険だから飲みたくない」と訴える人や、必要以上の数の薬や不要な薬を処方されている人がよくやってくるという。
薬を避けたり、依存したりする両極端な態度を避けるために必要なのは、「薬の2大原則」とされる2つの知識だ。「病気を治してくれない」。「安全だからでなく必要だから飲む」。この2つを理解すれば、自分の飲んでいる薬が本当に必要なものかどうかを、自分で考えられるようになるという。
さらに、国の推進する「かかりつけ医師、かかりつけ薬剤師」や「リフィル処方箋(繰り返し使用できる処方箋)」などの制度の活用法も伝授。何のために薬を飲むのかを見直すきっかけになる一冊。
【目次】
序章 今、薬の専門家が話したいこと
第1章 まずは上手に薬とつき合うための大原則を理解しましょう
第2章 薬は体の中に入って何をしているか理解しよう
第3章 歳をとることで薬との関係は変化していく
第4章 薬の見直しを上手に行うために守るべき10か条
第5章 もし薬を見直したいという気持ちになったらまずやること
第6章 どんな薬が見直しの候補になるのかみてみよう
第7章 健康寿命を延ばして介護の必要な期間を短くすることが日本の課題
■中原保裕さんプロフィール
なかはら・やすひろ/薬学博士・臨床薬理学者。1978年東京薬科大学卒業。1979年東京薬科大学医療薬学専攻科修了。1981年臨床薬学研究のため渡米。ロングビーチメモリアル病院、ハンティングトンメモリアル病院などで病棟活動に従事。同時にハンティングトン医学研究所で臨床薬理学研究にも従事。1984年日本医科大学多摩永山病院に臨床薬剤師として勤務。1993年ファーマシューティカルケアー研究所設立。1998年臨床薬理研究振興財団学術論文賞受賞。1993~2001年徳島文理大学薬学部客員教授。現在、年間に280回以上、日本全国で看護師、薬剤師、医師、学生、市民などを対象に講演会を行っている。
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