「なぜ、何回も言っているのに伝わらないの?」
「そんなこと当たり前でしょ!」
「どうしてわからないの?」
日々このようなことを感じていませんか?
突然ですが、クイズです。
シマウマのしま模様は
1.白地に黒いしま
2.黒地に白いしま
あなたはどちらだと思いますか?
実はこのシマウマクイズ、自分の肌の色をどう認識するかで、見え方が変わります。
研究結果によると、自分の肌色が白に近いと思う人は「白地に黒いしま」と答える傾向にあり、自分の肌色が黒に近いと思う人は「黒地に白いしま」と答える傾向にあるそうです。
このシマウマクイズは、私たちの「脳のバイアス」を示してくれます。
あなたは、右の絵と左の絵、どちらが笑っているように見えますか?
このクイズも、あなたの「脳のバイアス」を示すクイズです。
実は、この2つの絵は、左右反転しただけの同じ絵なのですが、右利きの人は右の絵のほうが、左利きの人は左の絵のほうが笑っているように見える傾向があります。
人間には、右視野よりも左視野を重視しがちな認知傾向があり、この認知傾向を「シュードネグレクト効果」といいます。これは「脳のバイアス」のひとつなのですが、右利きの人は、特にその傾向が強く表れると言われています。左利きの場合は、右側重視になる人も多いようです。
このように、右利き、左利きという利き手の違いにより、「脳のバイアス」がかかり、見え方が変わります。2人で同じものを見ていても、左側にある情報を重視するか、右側にある情報を重視するかが異なると、見ている世界、見ているものの印象ががらりと変わるのです。
ちなみに、この「脳のバイアス」は、夫婦げんかの一因となっていることが少なくなりません。見ているものは同じなのに、この2つの絵のように、妻は「笑っている」と感じ、夫は「悲しんでいる」と感じているというギャップが往々にして生じていることは、意外に少なくありません。同じものを見ていても、そもそも見えているものが違い、印象が全く違う。これが積み重なれば、ふたりのすれ違いが生じてしまうのは言うまでもないでしょう。
このように、私たちの見て感じている世界は「脳のバイアス」に影響されています。
そして、この「脳のバイアス」は、夫婦関係や親子関係、嫁姑問題、友達付き合い、子育て、ママ友、職場での人間関係...こういった悩みを生み出す要因のひとつです。離婚の根幹的原因になっていることも多々あります。
自分が見ている世界と、相手が見ている世界は違う。このことを理解することは、人間関係の悩みを解消する糸口になります。そもそも見えている世界が違うのだから、「わかってくれるはず」という思い込みを取り払うことが大切です。
日本の脳科学者20人のひとりである西剛志さんの著書『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』(アスコム刊)では、この「脳のバイアス」にクローズアップし、シマウマクイズなど、気づきを与えるクイズと共に紹介します。最新の脳科学研究と自身の体験、さらに脳科学データを基にしたコンサルティング経験がもとになっているので、わかりやすく実践的な形で「脳のバイアス」を学べます。
「脳のバイアス」は、他にも、遺伝や性別、生まれ育った地域や環境、経験によって、多種多様に存在します。知らず知らずのうちに私たちの見ている世界に多大な影響を与えている「脳のバイアス」を知ることは、今あなたが抱えている人間関係やコミュニケーションの問題を解決するヒントになるかもしれません。本書を一読すれば、そのことを実感できるはずです。
(新刊JP編集部)
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