4年に一度のオリンピック。33競技339種目の熱戦がここ日本で繰り広げられ、世界中から視線が注がれている。
こういう機会だからこそ、普段あまり馴染みのないスポーツに触れるのもいい。新たにルールを覚えるのは大変かもしれないが、選手たちの躍動感や一生懸命さに心惹かれるはずだ。さらに、競技ごとのちょっとしたトリビアを知ることで、より楽しめるようになるかもしれない。
『大人も知らない! ? スポーツの実は...』(白旗和也監修、文響社刊)はさまざまな競技のトリビアや歴史、魅力について、日体大教授監修のもとに解説してくれる一冊。オリンピック種目以外の競技にも触れており、スポーツ全般が楽しめるようになっている。
さっそくその一部をご紹介しよう。
短距離走にとってスタートは命ともいうべきもの。そこでの遅れは致命傷になる。しかし、もちろんスタートが早すぎるとフライングだ。
では、ピストルと同時にスタートするのはOKか。実はこれはフライング。同時ならいいのでは、と思ってしまうが、人間が音を聞いてから体を動かすまでに最低でも0.1秒はかかるという理由から、「音を聞く前にスタートした」と判断されるのだそう。
ちなみに、0.1秒以内かどうかは、スタートの際に足をかける装置が判定している。フライングからは逃げられないのだ。
走幅跳といえば、どれだけ長い距離を跳べるかを競い合う競技。その長いジャンプを生むのが「助走」だ。踏み切り版を過ぎて跳ぶと失格になるため、選手は板を越えないギリギリで踏み切らなければいけない。
さて、その「助走」だが、「何メートル以下、何メートル以上は禁止」といった決まりが特にないのだそうだ。陸上競技連盟の規則では「助走路は最低40メートルを確保しなければならない」とされているが、これはあくまで設備を作る上で設定されたもの。
ただ、助走が長ければ長いほどいいというわけではない。それぞれに合った距離を見つけることが重要だと本書では説明されている。
1984年のロサンゼルスオリンピックで正式種目となった新体操は、1950年に開催された世界体操選手権で、女子競技のひとつとして初めて行われた。
実はその時の競技名は、現在の「新体操」ではなく、「携帯器具を持ってする音楽伴奏団体演技」という長いものだったという。その後、1968年に「全日本新体操学生選手権」が開催され、「新体操」という名前が定着していったそうだ。
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他にも野球、水球、バレーボール、マラソンなど、さまざまな競技の雑学やスポーツのちょっとした歴史が解説されている。
競技に歴史ありということを強く感じられる本書。それぞれの競技についてより深く知ることができれば、観戦がもっと楽しくなるはずだ。
(新刊JP編集部)
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