ゲームにドラマ、読書、料理...。
自宅での楽しい過ごし方に注目が集まる昨今ですが、「ドラマも映画も観たいものは見尽くしたし、料理も飽きたし、そろそろネタ切れ」という人は少なくないはず。そんな人はおうち時間の新しい楽しみ方として、ちょっと目先を変えてみるのもアリかもしれません。
それは「ぬりえ」。
「子どもの遊び」とあなどるなかれ。じつはぬりえは数年前から大人の間でブームになっているのです。
大人向けならではの複雑で細かい絵柄と、自分のセンスでぬる楽しさ、そしてぬり終えた時の達成感。「ユーキャンのおうち時間シリーズ」の最新作『ぬりえBOOK 世界のデザイン帖』と『ぬりえBOOK ことりの気まぐれ花めぐり』(ともにユーキャン刊)はそんなぬりえの魅力を存分に味わうことができるシリーズです。
どちらも表紙がかわいくて、プレゼントにも喜ばれそう!
早速なかを見てみましょう。
『ぬりえBOOK 世界のデザイン帖』は色々な国や地域の伝統模様をぬりえにしたものだそう。アジア、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ...なかなか海外に行けない今のご時世だからこそ、ぬりえで海外旅行気分を味わえるのはいいかも。
パラパラとページをめくってみると、とにかくどれも、模様が細かい!この繊細な模様をじっくりぬっていくことが、大人のぬりえの醍醐味。たしかに、見ていると、むくむくとぬりたい欲がわいてきます...。
ここでは、有名な「ダマスク文様」を同僚とぬり比べてみました。
ちなみに「ダマスク文様」とは、もともとはシリアの首都ダマスカスで作られていた織物の柄のことで、家具の装飾などに使われるそう。それぞれの柄の発祥や文化的背景などの豆知識が巻末のインデックスについているのも、この本のおもしろいところです。
ダマスク文様はこんなデザイン。
ベッドシーツや壁紙などで見かけることがありますが、大体は2色か、多くても4色くらいで着彩されていて、どちらかというと落ち着いた色使いのものが多い印象。こちらは同僚の作品です。
そうそう、こんな柄のマグカップ、見たことある。ダマスク文様の特徴を生かした着彩で素敵です。
しかし、ぬりえの醍醐味は自分好みの色で自由にぬれることです。既成概念にとらわれていてはもったいない!ということで私が100%自分好みにぬったらこうなりました。
カラフル過ぎるダマスク文様。派手すぎてシーツやカーテンの柄としては遠慮したいところですが、そこはぬりえ。どんな色でもいいんです。本書にはこのほかにも「インド更紗(インド)」「花布(台湾)」「ガラスボタン(チェコ)」「モザイクタイル(モロッコ)」などなど、世界中の模様が集められています。
もう一冊、『ぬりえBOOK ことりの気まぐれ花めぐり』はメルヘンな世界観が全開。小鳥が公園や森、街並みや家の中など、色々なところを飛び回る様子が、まるで物語のように展開していきます。タイトルに「花めぐり」とあるように、どの絵にも四季折々の花が出てくるため、花好きの人の心もわしづかみにする一冊です。
小鳥が公園で遊んでいると...
ウサギと出会いました。なにを話しているのかな?
春の風に誘われて、小鳥は家の中へ...
鏡を見ておめかし?
小鳥がどこにいるかわかりますか?
小鳥の目から見た街並み。イタリアのアマルフィ海岸のように、建物を色鮮やかにぬりたいところです。
◇
「時間を忘れて没頭できる」とは聞いていましたが、ぬっているといつのまにか夢中になって、気づいたら3時間ほど経っていました。仕事だと1時間集中するのも大変なのに...!この違いはなんなのでしょうか。そして、着彩に没頭したあとの心地よい解放感はクセになりそうです。上手にできたらSNSにアップしてみるのもいいかもしれません。
日常を忘れて目の前の絵に没頭できるのがぬりえのいいところ。『ぬりえBOOK 世界のデザイン帖』と『ぬりえBOOK ことりの気まぐれ花めぐり』はきっとおうち時間の充実に一役買ってくれるはずです。
(新刊JP編集部)
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