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BTSメンバーが枕元に置いていた! 韓国のベストセラーエッセイとは

 なんとなく気持ちが沈み、自己嫌悪に陥る。ぼんやりと、もう死んでしまいたいと思いつつ、一方でお腹は空き、トッポッキ(※)が食べたいと思う......。

 軽度のうつが長く続く状態「気分変調症」と不安障害に10年以上悩んできた「ペク・セヒ」さんによる等身大の言葉でつづったエッセイ『死にたいけどトッポッキは食べたい』(光文社)は、韓国でベストセラーとなった。

画像は、『死にたいけどトッポッキは食べたい』(光文社)
画像は、『死にたいけどトッポッキは食べたい』(光文社)

 韓国のヒップホップアイドルグループ「BTS」(防弾少年団)のメンバー・RMさんの部屋の枕元に本書が置いてあったことからも話題になった。HMV&BOOKS onlineの「BTS愛読書&関連本まとめ」で紹介され、2020年4月には、駐日韓国文化院主催の「オンライン書評コンテスト」で課題図書に選ばれた。

 最初は韓国で200部限定の自費出版として販売された本書だが、その後、異例の大ヒット。日本国内では1月22日に光文社から発売され、若い世代を中心に話題となり、日韓あわせて発行部数は50万部を突破した。

 エッセイには、著者が精神科医とのカウンセリングを通し、自分自身を見つめ直した12週間が書かれている。人間関係に対する不安を抱え、繊細な自分自身に苦しんだ経験のある、全ての人に寄り添ってくれる。

 目次は、以下の通り。

はじめに 特に問題があるわけでもないのに、どうしてこんなに虚しいのだろう
1章 なんだか、ちょっと憂鬱で
2章 私って、ひょっとしたら虚言症かも?
3章 私が私を監視する
4章 特別になりたい気持ちはそれほど特別ではなくて
5章 自尊感情という奴
6章 私が私を知るためには、どうすればいいのでしょう?
7章 決めつけて、断定して、失望して、離れる
8章 ついに、薬物の副作用
9章 度が過ぎた容姿コンプレックスと演技性人格障害
10章 どうして私が好きなの? これでも? これでも?
11章 私は可愛く見えないのです
12章 心の底で
おわりに 大丈夫、影のない人は光を理解できない
ドクターからの言葉 不完全が不完全に
付録散文集 憂鬱さの純粋な機能

「なんとなく、不安」。そんな夜に、1人で静かに読みたい1冊だ。

※「トッポッキ」......「トッポギ」とも。棒状の餅をコチュジャンなどで甘辛く煮込んだ、韓国料理


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