14歳でプロ四段、19歳でタイトル5冠を達成した藤井聡太竜王の効果で、これまでになく「将棋」が脚光を浴びている。我が子に習わせたい、という親御さんも多いのでは? 4月11日発売の「AERA(アエラ)2022年4月18日号」(朝日新聞出版)では、巻頭で「将棋に学ぶ『天才』を育てる方法」を特集している。
「天才集団」と呼ばれる将棋界。学業との両立は難しいと言われていたが、最近では有名大学に進学し、学問の道でも才能を存分に開花させている棋士も増えてきた。アエラは、早稲田大学政経学部を卒業した中村太地七段と、東京大学大学院在学中の谷合廣紀四段にインタビュー。彼らの共通点を探った。
ひとつは、将棋を始めるスタートの速さだ。中村七段によると、将棋の習得は、言語の習得に似ており、子ども時代に始めることは大きなアドバンテージがあるという。また、「負けず嫌い」や「探求心の強さ」といった共通点も。谷合四段は、将棋を通してライバルとの切磋琢磨で負けず嫌いな心が育ち、もっと知りたいという探究心も強くなる、と語る。棋士は年間4人。年に3千人合格する東大とは、比べ物にならない狭き門。その門をくぐった棋士たちの学びの原点がわかるインタビューは必読だ。
さらに、将棋の思考を子育てに生かすためのノウハウを詰め込んだ記事も掲載。3手先までを読む「3手思考」が、自立心や決断力、思いやりの心を育てるという。
将棋で自立心が育まれるのは、「すべてセルフジャッジ」だから。スポーツの試合なら、監督やチームメイトから助言をもらえるが、将棋の対局は、自分で考えて、決断して駒を動かすことの連続だ。最後まで一人でやりぬかなくてはならない。その結果として勝敗を受け入れ、悔しさを覚えたり、達成感を味わったりする中で、子どもは自然と自立していく。
また、決断力は、9×9マスから選んで指す、膨大な選択肢の中で一手を選ぶことをくり返すことで養われる。さらに、思いやりの心は、最初と最後の挨拶、負けた側が敗北を認め「負けました」と頭を下げる負けの宣言など、将棋ならではの基本マナーから身につけられる。
『子どもをぐんぐん伸ばす「将棋思考」』などの著書があるプロ棋士の髙野秀行六段は、「いい取捨選択は、いい人生を創る。競技上の選択でも、人生でも同じですよね」と語る。
「将棋は、盤を挟んだ相手とのコミュニケーション。(中略)長い目で人生を見た時に、子どもの将来に効いてくるのは、互いの立場に立ってものを考える人間力。将棋で大事なのは、そこだと私は思っているんです」
このほか、今号ではTravis Japanの川島如恵留さんの渡米直前のインタビューや、いまだ終息の見えない新型コロナのオミクロンBA.2とXEについて、コロナ禍で見つけた家事分担の最適解など、注目の記事が満載だ。
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