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65歳以上の女性が被害に遭いやすい 詐欺対策の今がわかる本

60歳から絶対やるべき防犯の基本

 2023年7月27日、防犯アドバイザー京師美佳さん全面監修による犯罪対策の解説書『60歳から絶対にやるべき防犯の基本』(主婦の友社)が発売された。

 本書は、あの手この手で狙ってくる多くの詐欺から、入口別に27種類の手口を紹介するもの。今回はその中から、玄関口で起きる詐欺への対策について紹介しよう。

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ドアを開けずに対応する

「犯罪白書」によると、詐欺などの被害にもっとも遭いやすいのは65歳以上の女性だという。力が弱いことに加え、現金を持っていること、警戒心が少ないこと、「自分だけは大丈夫」と過信していること、責任感が強く「人に迷惑をかけたくない」と思っていることなどがその理由として挙げられている。

 そんな女性にとって、すべての玄関からくる詐欺対策の基本は「対面しない」ことだとされる。たとえば、インターホンが鳴ってもすぐには玄関のドアを開けないようにして、飛び込みの営業などはドアを開けずに「けっこうです」と断った方がいいという。

 もし、玄関を開けて招き入れてしまい、相手がなかなか帰ってくれない場合は、「不退去罪で警察に言います」と言ったり、実際に通報したりして追い出すことが推奨されている。

 また、「お宅までお伺いして査定します」と言ってくる買取り業者も、家に入れないのが基本とされる。買取り業者を家に入れると、査定を依頼したのは着物や不用品なのに、貴金属を出せと言われたり、家庭内を値踏みされたりということになりがち。売りたい場合は信用がおける会社にして、一度は必ず店舗に出向くべきだという。

一方的に送りつけられた商品は処分してOK

 ドアを開けなければ、玄関からやってくるタイプの詐欺は大方防ぐことができる。

 以前は、注文したり契約したりしていないのに、家に一方的に商品が送りつけられてくるところから始まる詐欺も存在した。しかし、令和3年の「特定商取引法」改正によって、このような商品は受け取った側が勝手に処分してよいことになった。これは海外から送ってきた商品にも適用される。

 つまり、何の関係もない海外の怪しげな業者が、いきなり家にカニを送ってきて、それを開封して食べてしまった場合でも、代金は支払う必要はないということだ。

 このほか、本書では「オレオレ詐欺」「ロマンス詐欺」「ご当地詐欺」などさまざまなタイプの詐欺の実態と対策を網羅。人感センサーライトや防犯ジャリ、「猛犬注意」のステッカーなど、さまざまな防犯術が具体的に紹介されている。

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■京師美佳さんプロフィール
きょうし・みか/防犯アドバイザー、犯罪予知アナリスト。元警察署長の父と刑事の姉を持つ。2005年、京師美佳セキュア・アーキテクト設立。2009年、一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事就任。セキュリティ全般の知識を活かして、建物の防犯診断、防犯プロデュースなど幅広く活動。Yahoo!ニュース公式コメンテーターや、テレビの情報番組やニュース番組など、メディアにも多数出演。これまで受けた相談、診断は7000件以上。『防犯アドバイザー 京師美佳の 安心生活をつくる自己防衛の心得35ヶ条』(Sweet Thick Omelet発行2012年)など著書多数。


※画像提供:主婦の友社


 
  • 書名 60歳から絶対やるべき防犯の基本
  • 監修・編集・著者名監修:京師美佳
  • 出版社名主婦の友社
  • 出版年月日2023年7月27日
  • 定価1320円(税込)
  • 判型・ページ数A4判・80ページ
  • ISBN9784074551958

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