やろうと決めたことが続かない。やるべきことに追われて結局どれもうまくいかない。
こうした状況を改善するために、読んでおきたい一冊がある。『ためない習慣』(金子由紀子著、青春出版社刊)だ。
本書によると、習慣には2つの種類があるという。
一つ目は、「毎朝、5km走る」「週に2冊ずつ本を読む」といった努力の蓄積がそのまま成果に反映する「積み上げる習慣」。
もう一つは、目の前にある問題を取り除き続けることで身につくこの本で紹介している「ためない習慣」だ。
この「ためない習慣」を身につけると、自分が本当にやりたかったこと、やらなければならないことがやりやすくなり、より多くを成し遂げることが可能になるという。
では、具体的にはどうすればいいのか。
習慣化を妨げる三日坊主。自身も意志が強くないと語る著者の金子氏は、習慣が定着し、長続きするために大切なのは「意気込みすぎず小さく始めて、続けるうちにすぐ小さな結果が出て、続けること自体が面白くなる」ことだと述べる。
また、モチベーションを保つことも難しい。勉強や掃除など、やりたくないことを継続するためには、何らかのモチベーションが必要だ。
紙に書いて掲げるなど、よくやることだが、「目標」は掲げるだけでなく「日々の習慣」と常につなげて考えることが大切。面白くないことを習慣にしなければならないなら、少しでも面白くするための工夫も必要だ。
たとえば、自分が好きなものと組み合わせてしまうのも一つの手段だ。掃除がつまらないなら、好きな音楽と組み合わせて、その曲を聴いている間だけ掃除をする。
他に、ちょっとしたツールを使って楽しさを演出することも、モチベーションにつながる。「早起き」の習慣を身につけたいなら、デザインの気に入っている目覚まし時計を手に入れて、目覚めるのが楽しくしたりするのだ。
まずは「ためない習慣」を身につけ、しっかりした生活習慣の基礎を築く。そうすることで「積み上げる習慣」も比較的ラクに身につけられるようになるという。 毎日繰り返す些細な行動を続けることから始めてみてはどうだろう。
(T・N/新刊JP編集部)
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