周りの人を妬んだり、陰口を叩いてしまったり、お店の店員の接客にイライラしてしまう経験は誰にでもあるもの。
仕事やプライベートがうまくいっていなかったり、何か不安や心配事を抱えている時ほどそうなりがちです。振り返ってみると大したことではないのに、なぜ自分はあんな振る舞いをしてしまったのかと、自己嫌悪に陥ったり自分を恥ずかしく思ったりもします。
もし2021年にこんな経験をたくさんしてしまったなら、来年こそは心穏やかに過ごしたいですよね。ネガティブな感情や思考に振り回されなくなるためのこんなトレーニングを知っていますか?
ネガティブな思考は誰にでもあります。大事なのはその思考に振りまわされて、自分を見失わないことです。
私たちが《無意識》に考えることは基本的にネガティブな内容が大半なのです。(『ほっトレ』より)
『ほっトレ』(WAVE出版刊)の著者でマインドトレーナーの小林真純さんによると、人は1日に6万回思考していて、その8割は「ネガティブ思考」なのだそう。
「あんなふうになったらどうしよう」
「あの人ができていることが、なぜ私はできないんだろう」
どんな人でも頭の中にこんな思考が無意識のうちに浮かんでくるものなのです。
ネガティブなことばかり考えている自分を変えたいと思った時、ありがちなのが「常にポジティブに考えよう」と、意識的に思考をポジティブな方に転換すること。でも、それで一時的にポジティブになれたとしても、長くは続きません。私たちは無意識にネガティブなことを考えてしまう生き物だからです。
ただ、無意識のネガティブ思考を取りのぞくことは難しくても、その思考にわずらわされることなく安心して日常を送ることはできます。そのためのトレーニングが「ほっとするトレーニング」です。
「ほっとするトレーニング」に取り組むようになると、日常で気づかないうちに、ネガティブになっている自分にたびたび出会うようになります。でもそれは、「意識を変えるチャンス!」なんですね。(P6より)
「ほっとするトレーニング」には3つの基本トレーニングがあります。その1つが「感情吐き出しトレーニング」。このトレーニングは今持て余しているネガティブな感情を、素直にノートに書き出します。
簡単に思えますが、やってみると案外言葉が出てこないかもしれません。私たちは 「ネガティブな感情をさらけ出すのはいけないこと」 と大人になる過程で教わっていますし、 「悪いのはもしかして自分の方かも」 と内省することもあります。でも、このトレーニングは心にブレーキをかけずに素直にネガティブな感情を書き出します。
何が嫌なのか、何が不安なのか、ネガティブな感情を具体的に書ければすばらしいですが、「モヤモヤする」「気分が乗らない」など漠然としていてもOK。書くことでそのモヤモヤの下にある本当の感情に気づくことができます。
こうして書き出すだけでもかなりスッキリしますが、その次の「感情寄り添いトレーニング」と「望み抽出トレーニング」を合わせてやってみることで、効果は倍増するはずです。
◇
2022年は「不安な自分」「イライラしている自分」「怯えている自分」よりも「安心している自分」「うれしい自分」「優しい自分」に気づく1年にしたいものです。
今年はメンタルがしんどかったという人は、本書を読んでネガティブな感情が止まらなくなる仕組みとそこから抜け出すトレーニングを学んでみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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