生理の悩みや重さは人それぞれ。デリケートな話題だけに、異性にはもちろん、同性でも共有しにくい。多くの女性が痛みや不安を隠して生活しているので、生理について誰もが「なんとなく」しか知らないのが現状だ。そこで今回は、生理にまつわる悩みやあるある、最新情報をかわいらしいイラストでまとめた1冊を紹介する。
1月8日『生理中です』(世界文化社)が発売された。本書は、韓国のパク・ボラムさん、ミン・ウネさんによるInstagramの投稿が元になっている。日本語版は、『更年期の教科書』でもおなじみの産婦人科医、高尾美穂さんが監修を務めている。
「生理ってどうしてなるの?」「この生理痛って普通?」「PMS月経前症候群とは?」「生理不順」「生理中の入浴について」「生理ってうつるの?」 など、本書で取り扱う内容は大人でも自信をもって答えられない話題も多い。
たとえば、月経前症候群(PMS)。なんと、世界中の妊娠可能な女性の75%、つまり4人に3人がPMSに悩まされているという。
また、「生理中の入浴はよくない」という人もいるが、お風呂に入るのは、もちろんOK。むしろ、清潔にしていないと膣の健康にも良くない。ナプキンをしていると密閉状態になり、外陰部が湿ってしまうため、細菌が繁殖しやすくなる。それを防ぐためにも、生理中は特に外陰部をきれいにするよう心がけよう。ただし、せっけんや専用のソープなどは使わないこと。膣内まで洗うと常在菌の種類が代わり、phバランスが崩れてしまうという。湯船につかるのもOK。体を温めると生理痛の軽減と血液循環に役立つ。出血が気になる人は、タンポンや月経カップを使うのも一つの方法だ。
「女性なら誰もが生理を経験しているのに、誰にも話さないのよね」。著者のパク・ボラムさん、ミン・ウネさんは自分たちの、つらい「生理」体験を誰かと共有したくてInstagramにイラストと共にUP、韓国で大反響を呼んだ。「たとえ相手が嫌いでも生理用ナプキンだけは貸してやる」と生理をきっかけに女性同士の絆が生まれるほど、生理は世界中の女性にとって共通の悩みだ。本書では、医学的な話から、生理にまつわる悩み・生理あるあるなど、なかなか共有できない最新情報までを掲載している。
監修の高尾さんは「この本はこれからの時代の生理トリセツです」と言う。
<そもそも私たちには、身体のしくみについて理解する機会や、対策方法を学ぶ機会が決して十分ではありません。そのため、いろんな情報をインターネット上で手に入れようとした時、目立つものに目がいってしまいます。仕方ないのかもしれませんが、長く生理と付き合っていくからこそ、これからは、正しい情報、ブラッシュアップされた新しい情報を自分の目で賢く取り入れていってください。体は、あるがままという状態が自然で望ましい姿ではありますが、その状態がつらかったり、困っているのであれば対策には、いろんな方法がある時代なんだ、ということをぜひ知ってください。「じゃあ、自分なりに他にはどういう選択があるのかな」と前向きに変えていこう、そう考えていけるはずです。常に「自分」という目を持って生理と向き合うこと、これこそが生理に振り回されずにいける上手な対処方法になると思います。>(本書より抜粋)
目次は以下の通り。
第1章 男には絶対わからない、しんどさ やっぱり、生理は大変...
第2章 実は... 生理のこと、よくわかりません!
第3章 社会の真ん中で 生理を叫ぶ
第4章 生理もギアを選ぶ時代
Special Contribution 産婦人科医・高尾美穂先生
生理の悩みには、大人が気づいてあげられないこともある。手に届きやすいところに本書があれば、初めて生理を迎えた子も不安が軽減しそうだ。大人にも役立つ情報が満載なので、母娘で正しい知識を身につけられる。
著者・監修者プロフィール
■パク・ホラムさん
弘益(ホンイク)大学国際デザイン専門大学院教授。女性が生理でつらい思いをしていても、それを隠していて実際は生理についてよく知らないという事実に注目。同大学のミン・ウネ研究員と共同で生理の本を刊行。生理はすべての女性にとって人生の一部である、というのがモットー。
■ミン・ウネさん
弘益大学国際デザイン専門大学院研究員。パク・ボラム教授とともに生理に関する多様なコンテンツとプロジェクトを展開する。
■高尾美穂さん
産婦人科専門医。女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道副院長。東京慈恵会医科大学大学院修了。同大学附属病院産婦人科助教を経て現職。医療・ヨガ・スポーツの3つの活動を通じ、専門的な知識をわかりやすく伝える啓発活動に精力的に取り組む。著書に『超かんたんヨガで若返りが止まらない!』『いちばん親切な更年期の教科書』(世界文化社)などがある。
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