「毎日何時間も勉強しているのに、全然頭に入らない!」
「やろうとしているのだけど、やる気がでない」
「一生懸命覚えても、すぐ忘れてしまう」
「すぐ飽きてしまって、集中できない」
学生も、社会人も、勉強にまつわる悩みは尽きません。
「先生、『絶対忘れない勉強法』って、ありませんか?」
そんな相談の声を受けて、心理学、脳科学、教育学など幅広い分野の世界の研究論文を読み漁り、科学的に効果を検証し、『絶対忘れない勉強法』をまとめたのが、明治大学の堀田秀吾教授です。
堀田教授によると、覚えられない、すぐ忘れてしまう、やる気がでない、集中できないのは、そもそも勉強の「やり方」が間違っているから。
例えば、ひとつのことを集中的に勉強していませんか?
TOEIC対策の勉強をしているとき、今日は英語のリーディング、明日はライティング...といった具合に、きっちりと時間をわけて集中的に勉強する。実はこれ、脳科学的には逆効果なのだそう。
心理学ではこのような勉強の仕方を「反復学習」というのですが、実は、TOEICの対策をするなら、英語のリーディングとライティングを交互にやる「差し込み学習(インターリーブ)」の方が、効率が良いことがわかっています。
南カリフォルニア大学のローラーとテイラーなど、インターリーブが効果的であるとする研究は枚挙にいとまがありません。脳は飽きやすい性質があり、これが集中力の低下や記憶力の低下につながります。だから、脳には新しい刺激を与えることが大切。脳に刺激を与えてリフレッシュさせると、集中力もインプット力もキープすることができ、記憶力も高まるのです。
堀田教授は、大学で授業をするとき、大体15分を目安にトピックスを変えるよう心がけているそうです。少し短すぎるかなと思われる方もいるかもしれませんが、先生の経験上、学生が飽きずに授業を聞き続けられるのはそのくらいが目安なのだそうです。
ぜひ15分程度に時間を区切って、勉強する内容に変化をつけてみることをおすすめします。
こういった、「いいと思ってやっていたのに、実は効果がなかった、むしろ、逆効果だった」という勉強のやり方は少なくありません。堀田教授は著書『絶対忘れない勉強法』の中で、私たちが「いい」と勘違いしてやっている方法を他にも指摘してまとめているのですが、頑張っても効果が出ないのは、もしかしたら、ここに理由があるかもしれません。
ちなみに、堀田教授のイチ押しの勉強法、暗記のあとの新しい習慣は、筋トレです。
勉強後に筋トレすると、記憶力が10%アップするという実験データがあります。ジョージア工科大学のワインバーグらの研究によると、90枚の写真を見て覚えるという課題の成績が、レッグエクステンションマシンを各脚50回ずつ行ったグループの方が、何もせず椅子に座っていたグループよりも10%高くなったそうです。
レッグエクステンション各脚50回は現実かなりハードなので、日頃運動をしていないという方はくれぐれもほどほどに。マシンを使わなくても、スクワットや腹筋運動など自宅でできる筋トレを、翌日疲労が残らない程度やってみるといいと思います。
他にも、勉強前の呼吸法や、脳にしみこむインプット法など、目ウロコな面白勉強法もあるそうです。
堀田教授が導き出した超効果的な勉強法は、現在のところ全部で44個あり、『絶対忘れない勉強法』(アスコム刊)に詳しくまとめられています。
まずは、この本で、あなたの勉強法が正しいか、チェック。それから、科学的に実証されている『絶対忘れない勉強法』をぜひ試してみてはいかがでしょうか?
(新刊JP編集部)
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