大人になると、「人生こんなものか」というような気持ちになることが多くなる。
同じことの繰り返しのような毎日、「わくわく」するようなこともなかなか起こらない。自分の人生サイズを自認して、そこから踏み出す気力もない。
もし仮にそうした日々を送っていて、それが「つまらない」「この日々から抜け出すきっかけがほしい」「本当はなりたい自分がある」と思っているのであれば、この本を手にとってみてもいいかもしれない。
『わくわく人生設計マップ』(知明著、幻冬舎刊)だ。
本書では、そのタイトルの通り、成功をつかむための「人生設計マップ」の作り方を指南している。
その「人生設計マップ」とは、「マンダラート」(もしくは「マンダラチャート」)という名前で知っているかもしれない。9×9マスの中心になりたい自分や叶えたい目標を入れて、それを達成するために必要なものを中心マスの周囲8マスに入れていく。その周囲の8つのマスには書くものは、なるべく具体的であるほうがいい。
そして、8つの必要なものを外側の3×3ブロックのそれぞれ真ん中に書き、それを手にするために必要な行動などを書いていく。
下記は本書の著者である知明氏の「人生設計マップ」だ。知明氏は1977年に生まれ、2006年に28歳で起業。2018年に会社を上場企業にM&Aし、2019年には新たな会社を立ち上げた。
そんな彼が2015年に描いたのが、このマップである。人に何かを教えることが好きだったという知明氏は「経営塾をつくり、そこに1000名の生徒がいる」という20年後の世界を想像して作ったという。
中心には「経営塾塾生1000名」とあり、その周囲に左上から「経営力」「RSHD年商300億円」「20名GRP会社社長にし成功させる」「人間性」「社会的存在価値」「幸運」「健康長寿」「日本に『ドイツ・ティアハイム』をつくる」と記入。それをさらに分解し、それぞれ8つの「必要なもの」を手に入れるための行動を書いている。
知明流人生設計マップの特徴は、まずマスを埋めたら「いつまでに達成するのか」を決めること。つまり、日付を決めるのだ。そうすることで「計画」が生まれて行動できるようになるという。
続いてのポイントは「具体的な計画を決める」こと。成功に辿り着くには、そこにどこまで近づいているのかが測定できる「数値」があると分かりやすい。お金でもいいし、行動すべき回数でもいい。数値化できれば、道筋が見えてくる。
最後のポイントは「カレンダーを用いて、日々チェックしていく」こと。カレンダーをつくって毎日チェックをしていくことで、自分の行動の振り返りができるようになる。もし、目標とした数値に達成していないのであれば、なぜ達成できなかったのかという反省もできるだろう。
◇
本書にはゲストとして元阪神タイガース監督の金本知憲氏も登場し、自身の野球人生を振り返りつつ、読者にアドバイスをしてくれる。
漠然と日々を過ごすのではなく、自分のやりたいことをまずは文字に落としてみる。それでクリアになることは多いはず。毎日がつまらない、何か変化を起こしたいと思っているのであれば、試してみてはどうだろう。人生の彩りが豊かになるかもしれない。
(新刊JP編集部)
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